仕事中でも赤ちゃんからは目が離せない
概要
「育児」と「仕事」の両立は難しく、少子化の要因にもなっています。しかし、コロナ禍でリモートワークが普及した事で、そのハードルも下がりつつあるのではないでしょうか。
このレポートではWeb会議ツールを駆使して、社員全員で赤ちゃんを見守りながら働く「見守リモート」を実践して得られた効果についてまとめています。
背景
先日、弊社のディレクターである武藤さんに第一子「燎平(りょうへい)くん」が生まれました。
武藤家は共働きなので、どちらかが家にいて育児をする必要があり、そのために週の半分以上をリモートワークにしています。
家には赤ちゃんと2人きり。Web会議に出る時も赤ちゃんの近くから参加し、会議中に泣き声が聞こえてきて中断することもしばしばです。
仕事もしなければならないが、赤ちゃんからも目は離せない。
そんな葛藤からでしょうか、武藤さんはある日の会議で「子供見守りながら会議出席する方法思いついた!」と言い、パソコンをベビーベッドの中に入れるという強行に出ました。
たしかに画期的な画角ではありますが、赤ちゃんが窮屈でしょう。
このままでは、また武藤さんが画期的な狂気に及んでしまいかねないので、1つの実験を考えてみました。
実験「社員誰でも見守れるWeb会議」
武藤さん1人で赤ちゃんを見守るのではなく、リモートワークの特性である「オンライン」を活用して、社員全員で燎平くんを見守る「見守リモート」を実施してみました。
まずは燎平くんのベッドにiPadを設置して、Web会議につなぎます。
燎平くんがいるWeb会議のURLを社内にチャットで周知すると、早速社員の皆さんが入ってきました。
ご覧の通り、普段は仏頂面な社員たちが一様に笑みを浮かべています。
「可愛い!」「あ、クマさん投げた」と、みんな興味津々。
そうこうしているうちに始業時間を大幅に過ぎていたので、見守リモートを画面の隅っこに配置して仕事し始めました。
睡眠を邪魔しないよう、こちら側の音は燎平くんに聞こえません。
一方で燎平くん側の音は常にこちらへ聞こえているので、泣き出したり奇声を発したりするとすぐに気づくことができます。
早速武藤さんが気づいていない状態で燎平くんが泣き始めたので、チャット上で「泣いてる!」と報告すると、すぐに駆けつけてくれました。
どうやらミルクが欲しかったようです。
すると、武藤さんは哺乳瓶をベビーベッドに置いたまま立ち去りました。
私はまだ子育ての経験がありませんが、嫌な予感がしたので同僚の木戸さん(2児の父)に報告してみるとこんな返答が。
すぐさま武藤さんは哺乳瓶を洗いに行きました。
赤ちゃんを見守るだけでなく、父親の育児ぶりも監視されるようです。
その後、社内会議があったので、見守リモートの部屋で開催しました。
こうすることで、会議という業務と並行して育児の手助けができます。
幸いにも燎平くんはぐっすり眠っていたので、会議も通常通り進められました。
また、オンラインなので、出先のお母さんが様子を見に来ることができました。
思った以上に多くの社員が見守っていたので、ビックリしたそうです。
まとめ
やっぱり、子育ては立派な仕事だった
まず見守る側の感想として、仕事には集中できませんでした。
何か別の作業をしていても「あれ、燎平静かだけど大丈夫かな?」とすぐ心配になり、何度もリモート画面を覗いてしまいます。
つまり、リモートでつないでいるだけで、責任感が生まれるということです。
その結果、常にマルチタスクになり、仕事ははかどりませんでした。
また、武藤さん本人に感想を聞いてみました。
「うちの子が沢山の人に育てられている感じがとても新鮮でよかったです。いつも以上に世話をしなきゃいけなかったので、仕事ははかどりませんでしたが。」
どうやら見守ってもらう側も、仕事には支障があった模様です。
子育てがいかに大変か、子供がいない私でも臨場感高く味わえるとても良い経験でした。
もっと良い解決策がないか、引き続き検証を続けていこうと思います。