家族から感謝される「ボーナスの渡し方」に関する実験

ボーナスをもらえた自分を労ってほしい。

概要

毎日働く私を誰かに労ってほしい。そんな著者の気持ちから、このレポートでは従業員が一生懸命働いた成果の1つである「ボーナス」を、より一層家族に感謝してもらえるよう、渡し方の部分で工夫することが可能か検証することを目的としています。

背景

従業員のモチベーション管理は企業にとって重要な要素です。
モチベーションの高い企業では離職率が低下し、従業員のパフォーマンスが向上、チームとしての士気が向上するなどのメリットが考えられます。

そんな「モチベーション」を向上させる施策の1つとして「ボーナス」というものがありますが、ただ預金残高に振り込まれているだけでは実感が薄いような気がしませんか?

とはいえ、ボーナスの金額を上げてモチベーションを上げる訳にはいかないと思いますので、せめて渡し方の部分を「演出」することで、より一層家族から感謝されるようにすれば従業員のモチベーションも高まるのではないでしょうか?

そこで今回は2つの実験を行いました。

実験①「札束で渡す」

通帳に記載された入金履歴だけで実感がないのは「実態」がないからだと仮定した場合、普通に考えれば現金で渡す方がありがたみを感じられそうです。

仮に物理的なサイズが大きければ大きいほど実感が感じられると考えれば、1万円札を30枚で渡すより、千円札でも300枚あった方が凄さが演出されるはず。

そこで、人間研究所の被験体である武藤さんに、千円札でボーナスを渡してみることにしました。
まずはボーナスを受け取った当人がどんな反応をするのか、モチベーションが上がるのかを確認してみます。

社長からボーナスの贈呈
千円札のボーナス

武藤さんの第一声は「すげぇ!」でした。
もちろん普段もらっている給与ぐらいの金額なのですが、膨大な数の千円札に「無くなる気がしない」「札束が立つって本当なんだ!」とおおはしゃぎ。

大はしゃぎしてメガネが曇る武藤崇史

ひとまず、従業員本人は現金(千円札)でボーナスの実感が増し、モチベーションが高まったことが確認できました。

モチベーションが上がった武藤崇史

では武藤さんの家族はどんな反応になるのでしょうか?
そこで、武藤さんと一緒に暮らしている妻の紗貴子夫人にボーナスを渡す模様を、動画に撮影してもらいました。

札束で旦那からボーナスを渡された奥様の反応はいかに

結果としては「資本金の300万を数日前に見ていた」というイレギュラー要素が入り、あまり芳しくない結果となりました。普通の家族であれば、もう少し効果が見込めたのかもしれません。

実験②「賞金パネルにする」

ボーナス(賞与)がもらえるということは、それまでの働きが認められたということ。
つまり「栄光」と呼べるのではないでしょうか。

そこでコンテストなどで優勝したときにもらえる「賞金パネル」をモチーフにした「賞与金パネル」を作ってみました。(デザイン:木村さん)

賞金パネルならぬ「賞与金パネル」

M-1グランプリなど優勝者がもらえる代物とあって、持っているだけで王者の風格が漂います。

また「大きければ大きいほど凄さが伝わるはず」という仮説から、サイズを180cm×90cmという特大サイズにしたので、20m先からでも賞与をもらったことが伝わるようになりました。

10m先の距離から見た賞与金パネル
20m先の距離から見た賞与金パネル

このパネルももらった本人(従業員)の感想としては「こんな大きなモノがもらえたんだ」という感触はあるものの、両手放しで喜べないのが正直なところです。

それは持って帰るのが大変だから。
公園から会社に戻るだけでもかなり風に煽られ、通行人には白い目で見られます。

両手でがっちり掴まないと風に煽られる賞与金パネル

普段は自転車通勤なのですが電車やバスに乗るわけにもいかず、この日ばかりは仕方がないので徒歩で帰ることにしました。

通行人のおばあさんも思わず覗き込む異様な光景
出前の配達中でも二度見してしまう

会社から家までの道のりを大量の汗と恥をかきながら帰りました。
家のエレベーターやドアもギリギリで、他の住人に会わなかったことだけが唯一の救いです。

縦では入りませんでした

こういった努力もすべては家族に感謝されるため。
しかし、待ちに待った妻からの第一声は「これどうするつもり?」でした。

本当に、どうしましょう。

まとめ

感謝してもらおうという魂胆が丸見えだった。

武藤さんの奥さんも、私の妻も、結果としてそこまで喜んではいませんでした。
1つのエンタメとして楽しんでいた節はあったものの、本来の目的である「ボーナスへの感謝」や「労働に対する労い」を引き出すことはかなわなかったのです。

反省点として、どちらの企画も「感謝してもらおう」という魂胆が見え透いてしまっていたのではないでしょうか。

本来「感謝」というのは誰かに引き出されるものではなく、自分の中から湧き出てくる自然な感情でしょう。それをやれ札束を突きつけたり、バカみたいにデカいパネルで主張しても、感謝の気持ちは遠ざかる一方です。

一度のボーナスで感謝してもらおうなんて甘い考えは捨てて、一生家族を養っていく覚悟で日々働くことが大事なんだと気付かされた今回の実験でした。


この研究に参加したメンバー

岡シャニカマ
武藤崇史
木村将典

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